ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

鉄道と国家─「我田引鉄」の近現代史

序盤は人物に焦点を当てつつ広軌狭軌が後の時代にどのように影響したか、その中で100年の国家戦略はどのように採られたか、というのが満州など含めて大変面白く描写されていて面白い。しかもその中心にちゃんと人物が描かれているのがよろしくて、政治家とはかくあるべし、という筆者の声が漏れ聞こえるようだ。
後半は俄然「国家」の部分が前面に出る。鉄道が国の発展にどのように寄与してきたか、経済原理がひしめく中でどのような立ち位置にあるべきか、というのが事例と共に書かれており、まあちょっと主張が強すぎるかなあと思わなくはないけれども、そのいちいちに説得力があって頷かざるを得ない。