ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ラストエンペラー

西太后の死から文化大革命までの激動の時代は、溥儀の生涯というような明快な芯を通したからこそ、このようにまとまりのあるものとして捉えられるのだろう。映画全体が示しても良いはずのスケールよりも、見終わった時の感触が狭い感じがするのは、溥儀という視点のスケールを端的に示しているようにも思える。冒頭の大スペクタクルシーンは四方を壁に囲まれているし、荒野で満州国を建てるシーンでさえも、遠方が工場に遮られている。そもそも一国の主にしては、居住空間が狭いよね……

暗喩が不自然すぎてうーんと思うところもあったけれども、やはり自転車の象徴性が変遷していく様などは大変良くできている。そういえば昭和初期、自転車最大の輸出国は日本だったんだっけ?