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ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

評決のとき

映画

 

評決のとき [DVD]

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この映画は法治社会を完璧に否定していて、女の子が酷い目に遭わされたら報復殺人が許される……という結末になっちゃってると思うんだけど、自分は全然同意できないなあ。最後の演説だって、目を閉じさせた時点から「あー黒人を白人にイメージのすり替えすんのか」って想像力を全然超えていかなかったし、それまでの法廷でのやり取りの積み上げが、あんな情に訴えるだけの演説一発でひっくり返っちゃったらマズいでしょう法治社会。そもそも主人公は真実真実ゆーてるけど、最初から責任能力あると考えてるのに、無罪にするために心神喪失状態にあるという論法を使ったわけでしょう? いやー、全然共感も同意もできんわ。

という感情的なアレをひっくり返すために、わざと黒人やそれに味方する人間を「弱者」の立場に置いた描き方をしているのだと思うのだけれども、はっきり言ってやり過ぎでしょう。あんなにわかりやすい悪を描いて弱者である自分を正義の側に置くその手管は、物語の語り口としてあまりにも乱暴。「作り手の都合で一報の印象をアンフェアに操作しすぎ」と感じてしまう。エンターテインメントが弱者の側に立つ、というのは現実への反動でありある意味大変理にかなった働きなのだろうけど、それを作品全体で何の留保もなく全肯定されると、激しい反感を覚えてしまいます。

そこら辺が大変気に食わなく思えてしまうのは、今だからこそなのかなあ。