ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

雲のむこう、約束の場所

 

雲のむこう、約束の場所 [DVD]

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新海誠を見直そうシリーズさん。

これは辛い。マジで辛い。圧倒的に社会だのなんだのが描けてない。群像劇っぽくしたいニュアンスはすげえ良く感じるけどそもそも中心の3人の関係性ですら上手く描写できてないからなあ。ってかこのヒロイン他の新海作品に比べて圧倒的に紋切り型というか記号的で、魅力が薄いよね。上の世代の二人の思わせぶりなやり取りをああいう居酒屋でやってしまう陳腐さというのが結構キツい。ってかなんで突然バイオリンよーもう大変辛い。

作品の真ん中ではやはり「離れた男女」が「世界が滅亡するかどうか」の状況と直結しているわけだが、正直その図式も形式的すぎて、全然うまく生きているようには思えないというか、ストーリー展開と噛み合ってるように感じない。リアリティの中に位置づけようとすれば位置づけようとするほどテーマとの乖離が出てしまっている印象。演出は全ての要素に決定づけられるものであり、あの饒舌なモノローグはストーリー展開や世界を描写する手つきと一体となるからこそ、効果を発揮するのだなあと思い知らされた。

 

あとエンドロールのテロップはちゃんとデザインしないと見ていてこんなに辛いのか……と思いました。