ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ハウンター

 

ハウンター [DVD]

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ループ物とあらすじの時点で明言してるわけだけれども、確かに視点は結構面白くて、こういう枠組みで語られるのは新鮮。ビックリドッキリなホラー調でなにが起こってもおかしくないどうしようもない感じから、少しずつ辻褄があっていく中盤の展開は、新鮮味があって良い。恐らく本作の醍醐味であるだろう時間軸の操作も悪くなく、ループ物が共通認識となって多々作品が創られていく中、こういう工夫は嫌いじゃない。

とはいえホラーってジャンルの上、こういうややこしい構造を採用したものだから、感情の持っていきかたはそこそこ難しくなっているよね。真実に気付き向き合うところまでは全然いいとして、ラスボスの倒し方は「えーそんなん流れでやるのかよー」って感じだし、エンディングも「いやーそれをやっちゃだめでしょう?」みたいな感じがする。その程度でひっくり返される重み付けだったって逆に証明しちゃってるよなあ。

 

映像的には大変がんばっていて、フレームの出し入れやら光の使い方やら、大変上手いことやってホラーを引き立てることができてると思う。特に屋敷が良く撮れていて、なんか映像の雰囲気で時代を取り違えてしまっていたくらい。そういや向こうの大陸は歴史が浅いからこういう屋敷に感じる恐怖もちょっと感覚が違うんだろうなあ。

あとオープニングいいね! 蝶の暗喩がバタフライエフェクトに届いていなかったのがちょっと気になったけど、それはともかくあの傾くカメラと浮遊感にやられてしまった。