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ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

「ストーカー」は何を考えているか

書籍

 

「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

 

豊富な事例を元にストーカーがどんな行動を取ったかそれに対処するにはどうすれば良いのかが具体的に描写されていて、まあ端的に言えばストーキングというか恋愛含みの執着はちょっと常識では計れないのでとりあえず専門家に相談しろや、という感じ。こういうのって当然当事者には冷静な判断ができないから、場数を踏んで冷静に見られる人間に割って入ってもらった方がいいよね。

印象深かったのは、ストーカーがなにを考えているかではなくてストーカーになにを考えさせるかのほうが重要だよなあってことで、加害者自身も苦しんでおりカウンセラーは彼を解法に向かわせることのできる「鍵」を探すのが仕事のひとつ、みたいなことが書いてあってなるほどなあと腑に落ちる。いくつか加害者が「鍵」を探し当てることでストーキングを行わなければならない心理状態から解放された、という例があがっているのだけれども、それって全然外的な解決にはなっていないのよね。問題なのは「鍵」つまり「相手がいることで中途半端なまま放り投げられた未完結のお話にピリオドを打つこと」であって、自分自身が腑に落ちさえすれば何も物理的な変化は起こらなくても良いんだなあ、カウンセラーの仕事のひとつは当事者が納得のいく物語を構築する手助けをすることなのかなあ、人が生きていく上で「物語」は大変重要な役割を果たしているのだなあ、と思わされました。