ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

マン・オン・ワイヤー

 

マン・オン・ワイヤー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

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こんなんジャケットを見れば何をやったのか一目瞭然で、映画が語るのもそれ以上でも以下でもなく、そこにドキュメンタリー映画の尺で語るべきなにものかがあるのか、というのが非常に疑問だったのだが、見終えると確かに何かがある。「なぜ彼はWTCのワイヤーの上を歩いたのか」という疑問に対して何らかの答えを期待してしまうのはある意味で仕方当然だが、この映画はそれに明快な解答を用意しない。ただ彼は何物かに突き動かされて夢を抱き、計画を練り、挑戦を行う。

今はなきツインタワーの狭間、まるで宙に浮くように歩く一人の男を見た時、人は「なぜ?」と疑問を発するよりもまず先に、目の前で行われている信じがたい出来事に言葉を失う。事実が圧倒的な説得力と共に突きつけられ、見慣れた世界がそのようなあり方をし得るという可能性に、ただ打ちのめされるのだ。

たかが、綱渡りひとつで。