ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

結城友奈は勇者である

いやー、『魔法少女まどか☆マギカ』の後にまさかこんな作品を拝まされることになろうとは思ってもみなかった。もちろん「まどか」が理不尽な世界構造を少女に押しつけている以上、キュウべえへの反感が芽生えるのは当然で、そこにストーリーテリングの焦点を当てた作品が出てきてもおかしくないのはわかる。わかるんだが、正直言ってその扱いが雑すぎる。「まどか」が異星人という全く異なる倫理構造を理由に注意深く避けていたテーマを、しかも社会だの国だのというただでさえ扱いの難しい補助線を使いながら、少女の意志ゴリ押しで通そうなんてあなた、いくら演出ブチ込んだところで視聴者の目は騙せませんって。
セカイ系的な道具立てで少女に理不尽を迫るにあたって、そのルールは厳格に運用される必要があり、そのルールはひっくり返すと途端に「作り手の都合」が手前に出てきてしまう。ある程度キャリアのある脚本家が、そういう物語の根本的なルールに意識を払わずこういう作品が出てきてしまったのが、ちょっと信じられない気持ちである。