ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ほうかごのロケッティア

ほうかごのロケッティア (ガガガ文庫)

ほうかごのロケッティア (ガガガ文庫)

現代学園ロケットモノとスクールカースト邪気眼恋愛のマッチングが恐ろしいほど良く、両テーマが酸素ー水素レベルの化学反応起こして7.9km/s越えで宇宙へ!

まあ普通学生がロケット創るなんて無理に思えるんだけど、ディテールを必要な分だけ重ねて「学生でもロケット宇宙に飛ばせんじゃね?」という地固めをする一方で、特殊な南国環境設定と+αのラノベ成分の二段式ロケットできっちり宇宙まで飛ばしちゃうんだよなあ。
しかもその+αのラノベ成分が、一方では主人公のスクールカースト邪気眼恋愛と噛み合っているという無駄の無さ。宇宙に飛び立つロケットの下では、ちゃんと地に足ついた青春恋愛模様をやっている。

構成勝ち。すげえ。
ウダウダ言わずに読むべし。傑作。


以下雑感。
・これだけのエピソードを全くストレスなく文章中に組み込める技量はなかなか貴重。最近はよくラノベの写実的な描写に限界があると感じる。語りの問題。
・ロケット飛ばしの動機の推移が良い。こうでなくちゃいかんわな。
・+αのラノベ成分について、AURAとともにちょっと考えたいところ。