ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

日本上空いらっしゃいませ 1・2話

日本上空いらっしゃいませ (HJ文庫 (さ02-01-01))
佐々原史緒 タスクオーナ
ホビージャパン (2007/11/01)
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上空に異次元人の住む浮遊大陸現れる。世界に慣れようとする異種族はスポーツ新聞を資料に有名人の名前を名乗る。かつて陸上で新記録を持っていた主人公の元へ現れるヒロインは、異種族の姫であり主人公と同じ名を名乗る。彼女はかつての新聞を読んで主人公に憧れを抱いていたのだったが、彼は交通事故が原因で走れなくなっていた。

全体的にギャグが言いっぱなしの感あり。異次元人女性が「スズキ・イチロー」と名乗ったから笑えと言うのは辛い。「ナカヤマ・マサシ」は対象年齢が高すぎる。

既存の「オチモノ」のフォーマットにタイトルから言及。キャラクターにもメタ的な言動在り。それでいて「オチモノ」というジャンルに対するこだわりや異議申し立ては感じられず。あくまでも枠内でのストーリーなら、メタ言及は蛇足では?

「どんなオチモノか」が一言で説明できない。「トラウマ持ちの主人公」はストーリーの軸ではあるが、商品としてのアピールポイントではない。あくまでメインである姫にわかりやすさが必要では? そしてそのわかりやすさが第一のフックポイントであるべきで、第一話で明示されているべきではないか?

「夢」から「現実」へと引きずり落とされた主人公と、主人公を「夢」に引っ張り上げようとするヒロインのメタ的なパワーゲームとして意識して描くと面白いのではないか、と思ったのは昨日から「御先祖様万々歳」を見ているからか。