ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

スメラギの国

 

スメラギの国 (文春文庫)

スメラギの国 (文春文庫)

 

 視点を分けたことで猫と人間両者の視点のすれ違いがストーリーの肝になるのかと思ったが、上手く機能していないように感じた。ラストの精神感応が救いになってしまっているあたりは最悪で、あそこは両者が取り返しのつかない自分の罪に愕然としつつ、それでも殺し合いをやめられないグロテスクな戦いを続けてこそ、これだけの虐殺に意味が見いだされるのではないか。

わざわざ視点を増やしてまでヒューマンドラマのいい話にする意味がわからない。結局何がしたかったのか。